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キャデラック・レコード

「キャデラック・レコード」
久しぶりに続けて何度でも観たいという映画でしたわ。

今、思い出してもゾクゾクっとしてくるほどしびれる音楽の数々。
ひとつひとつのシーンがせつなくてほろ苦くて。

映画では何台ものキャデラックが出てくるのだけど、そのどれもが、たまら
なくセクシー。あのなめらかで優美な曲線を描くボディをみていると、クルマ
を女性に例える男性が多いのがなんとなくわかるなぁと。

20世紀初頭にアメリカ南部の綿花畑で働く貧しい黒人の小作人達の労働
歌として誕生したブルース。それが'50年代に次々とレコーディングされる
ようになり、やがてその影響を受けた白人達の手にわたってロックとなった
というアメリカのポップスの歴史。
それは、黒人がずっと受けてきた酷い人種差別の歴史でもあって…。
劇中、チャックベリーの音楽が人種の壁を無くした素晴らしいシーンがある
んだけど、映画を観ながら「そりゃそうだよなぁー。こんなかっこいい音楽を
目の前で聴いてれば、差別なんてアホくさくてしてられないよ」ってね。

この映画、難癖を付けようと思えば、付けられるところはいくつもあるんで
すけれどね。(後半のストーリー展開が雑、とかね)
でも、そんな小さな事なんてどうでもいい、って思ってしまうほどに、ココロ
は彼らの紡ぎ出す音楽に揺さぶられてしまうわけです。
きっと、音楽が好きな人ならば誰もが心をぐいぐいと引っ張られてしまうこと
間違いなし。

劇中に流れる音楽のほとんどは出演者(ほとんどが俳優であって歌手では
ない)が実際に歌っているもの。それがまた、上手いんですよね~。
向こうの俳優さんてそういうところカンペキでスゴイ。

リトル・ウォルターのダメな生き方がせつなくてせつなくて。もうたまらん。

また映画を見る前までは、さほど期待してなかったビヨンセの演技と歌に、
もう泣けて泣けて。ちゃんと演技できる人だったのね、ビヨンセって。
個人的には、彼女が劇中で歌うエタ・ジェームスの曲の中では「At Last」
より「 I'd Rather Go Blind」のほうが好き。歌詞が心に刺さって痛い…。

  あなたが彼女と歩いているのを見るくらいなら
  そして、私を置いて行ってしまうんなら
  私はもういっそ目なんて見えない方がいい

エタ・ジェームス、一度ホンモノが歌うのをナマで拝見したいです。

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「見て聴いて読んで」カテゴリの記事

コメント

キャデラック・レコード、見てみたかったの。
コレ読んだらますます見たく(&聴きたく)なっちゃった♪
特にビヨンセのエタ・ジェームス!

それにしてもビヨンセも、めちゃくちゃアメ車っぽいよね~、
ゴージャスで派手でまさにキャデラックshine
それにひきかえ、私は何だろう??
重さでいくと軽じゃないしsmile
ごく少数のマニアックな人にのみウケる車・・・昆虫みたいな117クーペとか?(絶対もてなそう!!)
いつかカマロのような、情熱的で曲線的な車になりたいものデスわ(笑)
(車は詳しくないので、すべて剣さん語録よりscissors

投稿: KAMIKO | 2009年8月29日 (土) 20時27分

■KAMIKOさん
ビヨンセは後半も後半になってやっと出てくるのだけれど、
やっぱり生まれながらにしてスターな人なんだなぁって感じ。
ドリームガールズの時よりずっと力強く、魂がある歌いっぷりでしたわ。

マディ・ウォーターもハウリン・ウルフも演じているのはアクターなのに、
あまりにもかっこいい歌いッぷりで惚れますわ。特にマディウォーターが
ステージにあがる前に鏡の前でヘア、スーツ、スーツのチーフ、をクール
に整えるシーンがあって無茶かっこいいんだよ。
スーツは男をあげますなぁ。(だから私は剣さんのスーツ姿が好き!)

投稿: ok | 2009年8月29日 (土) 23時36分

あ、やっぱ観ましたか、さすが。
こないだ戦場のピアニスト観たばっかだったんでどうしようなか、と。
毎日予告編松竹の画面で観て、なんか観ちゃた気分になってたんだけど、ちゃんとスクリーンで観ようかな。

投稿: ぜっとぜっと | 2009年8月30日 (日) 21時51分

おっ、コレ見たいんよね
お江戸じゃもうかかってますか

んで、↓

>ごく少数のマニアックな人にのみウケる車・・・
>昆虫みたいな117クーペとか?
>(絶対もてなそう!!)

あのー、117クーペってワシのフェイバリットなんやけど
もてんすか?やっぱり、、、(哀)
一応、アメ車乗っとるんやけどなー
って、チェロ吉じゃ圏外か(爆)

投稿: ワシ | 2009年8月31日 (月) 10時06分

■ぜっとぜっとさん
エイドリアン・ブロディ、今ひとつ顔が好きじゃないなぁって思う役者だった
けど、「ダージリン急行」を観て、あの困ったような泣き顔こそが彼の魅力
なんだと気がついてからはけっこう気になる役者さんです。

彼の役は当初はマット・ディロンにオファーがあったらしいです。でも私は
エイドリアン・ブロディで正解な気がしますね~。

DVDも良いですが、大きなスクリーンで観る悦びは映画館ならでは!ですよ~。
新宿ピカデリーでやってるよ~~!(あそこのロビー、客層面白すぎ(笑))


投稿: ok | 2009年8月31日 (月) 11時24分

■ワシさん
時代考証とか、登場人物とか、事実と違う部分もかなりあるけれど、
それでも音楽だけで十分楽しめましたー。
あ、あとちょっと字幕が微妙なとこあってそれも惜しかったかなぁー。
大事な台詞まで「ちょっとそれどうなの?」ってのがあってさ。

>117クーペってワシのフェイバリットなんやけど
もてんすか?やっぱり、、、(哀)

エンスー車は、コアなファンがちゃんといるからいいんではないの~?
まぁ、私はジャガーやアルファロメオの曲線美が好きですが…。(笑)

投稿: ok | 2009年8月31日 (月) 11時45分

再度お邪魔しまスclover
ワシさん、私ジウジアーロが好きなんですよ~!
フィアットUNOもPANDAも、自分が乗ってみたいと思った車は何故かジウジアーロでした。
大衆車とは一線を画す感じが、私の目指すところと一緒だったので、自分を117クーペに喩えちゃいました。
万人ウケはしないけど、一部の人にもてれば、それでいいかな?と思ってますbleah
文章が下手っぴで、スミマセンでした。

投稿: KAMIKO | 2009年8月31日 (月) 12時45分

■KAMIKOさん

いやいや、KAMIKOちゃんのクルマのたとえはわかりやすかったよ。
私もエンスーカーな女ですし。どう考えてもキャデラックではないわな。
(だからこそ、アタシの良さをわかる男はかっこいいと思うわけだ(笑))

ワシさんは「モテ」とか「モテない」とかいうワードに敏感な殿方なだけかと…ふふふ。

投稿: ok | 2009年8月31日 (月) 14時00分

ん?ん?ん?ワシが意味を違えとった?
笑ってもらうつもりが、謝らせてしまうとは
これは申し訳ない、ごめんなさい

で、よくよく読めば
KAMIKOさんは、ワシの憧れの女子ってことね
それはそれは素晴らしい!
ということでok君、委細よろしく頼むよ(笑)

つーか、「昆虫みたいなスポーツカー」って
117クーペのことやったんや、知らなんだ
つーか、エンスーカーってなんやねん!
調べてしもたやないか(爆)

投稿: ワシ | 2009年8月31日 (月) 16時53分

■ワシさん

エンスー、故・渡辺和博さんがよく使ってたのよ~。

ご存じなかった?

投稿: ok | 2009年9月 1日 (火) 00時14分

新宿ピカデリーの靖国通り側の宣伝スクリーンで毎日観るんだよ〜。あそこのロビーにいる客層は新宿そのものだね。
明日サボって観ようかな。
あ、そうだ「戦場のピアニスト」観たの「ダージリン急行」観てからリクエストしたんだった。エイドリアン・ブロディ、ユダヤ人にもインド人にもなるとは。今にドクター・スポックやるんじゃねぇの、みたいな。

投稿: ぜっとぜっと | 2009年9月 1日 (火) 07時39分

■ぜっとぜっとさん
ピカデリー、こないだは平日の昼間に行ったから、普通のおばちゃんから、
仕事さぼってるサラリーマンから、ホストも女装の方もいるという状態でした。
(灼けた素肌に紫色(黒のトリミング)+金ボタンのダブルの太めのスーツを
着た「いつの時代だ?」的なファッションの男の人とかもいて、面白すぎ。
いやぁピカデリーはあんなきれいなシネコンなのに実に新宿クサイです。
あと、地下の無印のカフェが天井高くてスキです。

エイドリアン・ブロディ、この映画ではポーランド移民ですよ~。確かにスポック
もいけるかも(笑)
今日は映画の日なので、ぜひ会社さぼって映画館へ。

投稿: ok | 2009年9月 1日 (火) 08時49分

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