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「TOKYO!」見てきました

本日『TOKYO!<シェイキング東京>』を見てきました。
私の好きな、ミシェル・ゴンドリー(N.Y.)、ボン・ジュノ(ソウル)、レオスカラックス
(パリ)という世界的に有名な監督3人が東京を舞台にしたオムニバス映画。
今日、世界に先駆けての公開初日だったんだってねー。
世界で一番最初に見たぞ!!(まっ、試写会とか先にあったでしょうけど)

Tokyo1一番共感できたのはゴンドリーの『インテリア・
デザイン』
という作品。
藤谷文子ちゃん扮するヒロインが東京に来て、
夢見がちなカレに振り回されて、生活もままな
らず疲れてる顔がねぇ、いとおしかったな。

ストーリーはゴンドリーらしく、シュールでかわいい妄想がてんこもりなんだけど
なぜかぜんぜん奇想天外な話だなんて思えなくって、むしろ後半の奇妙なこと
極まりない顛末にいたってはすっかり穏やか~な気持ちになって、
「あぁ、私も椅子になってこんな甘い生活してみたいなぁ」と羨ましくなるほどで。
(↑映画見てなきゃまったく謎な発言ですけど)

レオス・カラックスは見直しました。もう終わった監督とばかり思っていたけれど、
この『メルド(糞)』という作品はとってもエキサイティングでした。
ここ最近の日本の通り魔事件を連想させるような内容で、考えさせながらも、
音楽は「ゴジラ」だったり、結末は笑わせてくれたりと、シリアスとユーモアの匙
加減が大人っぽくて、さすがフランス人だなぁ~と感心しました。
フランス人にかかると、醜い怪人もなぜかセクシーだったりするのも印象的。

Tokyo2そして最後のボン・ジュノの『引きこもり』
この作品はとってもロマンチックでした。
香川照之扮する11年間一人暮らしで引きこもり
の男性が、ある日ピザを配達してきた蒼井優扮
するピザ配達人に恋をするというストーリー。

台詞は少ないんだけど顔の表情が2人ともすごく繊細に変わるので、どういう気持
ちなのかが手に取るようにわかるのです。こういう表情を引き出す監督はもちろん、
香川さん、蒼井ちゃん2人の俳優としての力量にうなってしまいました。
特に香川さんは汗のひとつぶまでが完璧でした、素晴らしい役者だわぁ。

どの映画もTOKYOを舞台にしつつ、テーマは「個人」と「他者」との関係性みたい
なものがテーマだったように思えます。
東京も海外の大都市もきっと、他者との関係性って希薄になりつつあるのかも。
そのせいか、東京を海外の監督が撮っても、昔の映画にあるような別の日本、
ヘンなニッポンにはなってなくて、どの映画もかなりのフィクション(怪物だったり
大地震だったり、人間椅子だったり)にも関わらず、なんともリアルな東京を描い
ているように感じました。
東京って生きづらいかもしれないね、だからこそ自分なりの生き方を見つけようと
みんなもがいてるのかもしれないね、なんて言ってる私はさいたま人ですけど。

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「見て聴いて読んで」カテゴリの記事

コメント

たまたまですけど、今日、藤原新也さんの本を読んでいて、同じように思ってみました。

投稿: ぱじぇ(*^^*) | 2008年8月17日 (日) 01時38分

私も見たよん!3っつともそれぞれおもしろかったよねえ!
はづれなし!
カラックス、ひっさびさだったけどこんなの撮れるようになったんだあ、大人になったのね、ってかんじで。
(前のがとほほだったからなあ)
ドウニ・ラヴァンこわかった〜〜。ファンなんだけどさ、あんなの銀座歩いてたら泣くね。

一番好きだったのは、「引きこもり」。前作の怪獣映画はみてないんだけど見たくなってきたわ。

ミシェルはもうじき次回作も公開されるんでこれまた
楽しみ!

ちなみに公開は8月末ですが「レス・ポールの伝説」っつードキュメンタリーよかったです。エレキギターの
名前かと思っていたら、発明者で、現在93歳でばりばり
ライブやってジョークとばしてるおじいちゃん!

投稿: かわえり | 2008年8月17日 (日) 14時53分

カラックスの「ポーラX」で「この監督・・・もういいや・・・」って思ったんですが、そっか~観てみたくなりました。
フェス三昧過ぎて、映画観てなかったから、休みには死ぬほど映画観まくろうと思います。参考にさせてください!!

投稿: 歌子 | 2008年8月17日 (日) 19時24分

■ぱじぇ(*^^*)さん
他人との関係をいっさい断絶しても人は生きていくことはできるんだけど、関係性を
途切れさせてしまった「個人」というものはその存在に何の意味もないのだなと、
この映画を観てしみじみ思いました。
で、実際に今、意味のない存在になっている人が徐々に増えているのかもって思って
しまうの。(残念なことだけれど)
誰かの役にたったり、誰かの迷惑になったり、そういう他者との関わりで人は人になり
えているのではないのかしら、そんなふうに感じました。

■かわえりさん
うきゃっ、おひさしぶりです!うちの会社引っ越ししたのよー(駒場です)。
そうそう、カラックスは大人になったよねー。やっぱそう思うよねぇー。
映画としては大雑把っていうかもっと丁寧に作れいいのにって思いもしたけれど、そんな
ことは目をつぶれるほど映画から訴えてくるものがあったわ。
「引きこもり」良かったねぇ。映像もとても繊細で美しくて…ほら、畳に映る陽の光りとか。
長回しで撮ってたシーンが多いので、撮影はとてもタイヘンだったんだろうなぁ。

>「レス・ポールの伝説」
気になる気になる!観に行ってみます!またいろいろ映画情報教えてねー。

☆っていうか、日本語で書き込みできるようになったの?(笑)

投稿: ok | 2008年8月17日 (日) 22時54分

加瀬くん好きなので、超気になってる1本です。
早速見に行きたいと思います!
なんかTOKYOって文字にも弱い私…
神奈川県人ですが(笑)

投稿: みずたま | 2008年8月17日 (日) 23時00分

■歌子さん
私も映画観に行ったの、けっこう久しぶりだったわぁ。
やっぱり映画館で映画を観るのはいいねー。DVDは自分には合わないわ。
「歩いても 歩いても」を最初見ようかなと思っていたんだけど時間があわないので、
tokyo!にしてみました。
どうもカラックスがひっかかってて冷やかし半分で行ったんだけど。
「ポーラX」ひどかったもんねぇー(かわえりさんの「前のがとほほ」っていうのも、
ポーラXのことだよね、やっぱりきっと笑)

でも、短編オムニバス映画って私好きだし、見てソンしなかったよ~。
登場人物がみな、ちゃんと日本人が日本人と認める日本人だったのが何よりでした。

投稿: ok | 2008年8月17日 (日) 23時10分

■みずたまさん
加瀬くん、超かっこよかったー。
すっごい憎たらしい役(まったく悪人ではないんだけどさ)で困る人なんだけど、
私が藤原文子ちゃん扮するヒロコの年頃だったら多分、いや絶対好きになって
振り回されること確実です(笑)。
でねー、ラストがまたたまんなく幸せなんすよー。
あれを幸せと思う私がへんな人かどうかちょっと不安もあるので、ぜひ、みずたま
ちゃんにも映画を観てもらってから、教えてほしいです。

投稿: ok | 2008年8月17日 (日) 23時21分

こんばんは
はじめまして♪
わたしのblogえあそびに来て下さってありがとうございましたheart01

わたしもどれかと言ったらやっぱり好きな監督なのでゴンドリーのが好きですね
あのアイディアと映像はまさしくゴンドリーでした☆^^

あと、キャストの力も大きかったですね。
蒼井優ちゃんとか香川さんとかやっぱり
素晴らしい役者さんだと思いました☆

投稿: mig | 2008年8月18日 (月) 23時34分

■mig様
こちらこそ、映画公開して間もないのに早速のTBありがとうございました。
migさんもゴンドリーお好きですか~?
もう私は大好きで大好きで、すごいテクニックなのにそう思わせないお遊びっぽい手作りクラフト感覚がたまりません。
あと妄想癖具合が私と似てる。(やばいですなぁー)
今回のこのゴンドリーの作品、最初はまったくゴンドリーっぽくないなぁって思うのに
いつのまにかどっぷりあの世界に入っていくのが面白かったです。
蒼井優ちゃんは、少年っぽいのに色っぽいというペ・ドゥナ的な色気がでてましたね。

投稿: ok | 2008年8月19日 (火) 00時15分

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