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夜の楽団とエイプリルフール

光ある場では決して演奏しない夜の楽団、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
そのライブが、新宿歌舞伎町のグランドキャパレー「クラブハイツ」でありました。

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床の赤い絨毯、天井には巨大な
シャンデリアが煌く円形ホールの
妖しくも由緒ある老舗キャバレー。

ステージのネオンサインの赤く鈍
い淫靡な光に、
「まるでデビット・リンチだ」なんて
思わず言葉がもれてしまう私。


ふふふ。だいたい4月1日のエイプリールフールにこんな場所でペペを聴くだなんて、
それだけで出来すぎで笑ってしまいます。

整理番号が奇跡的に若い番号だったので、思わず最前列の左端をキープ。
(エレベーターで8Fにあがるまではテーブル席でゆっくり見るつもりだったのに…)
この席が思った以上にとても良い位置で、南さんの鍵盤を弾く手元や、バンドネオン
北村さんのうっとりするような手の表情を見ることができました。
バンドネオンの蛇腹が開いたり閉じたりする度に、マイクではひろえないであろう微
かな乾いた音が漏れ聞こえるのだけど、その音が色気あってドキドキしてしまった。

2曲めで大好きな「夜の全裸」が演奏されたら、もうただただ酔いっぱなしなわけで。
世の中にこんな胸がかき乱れるほど美しくて官能的で狂暴な音楽があること、それを
目の前で聴いていること。すべてが熱病にうなされて見る夢のようでした。
私はラテンダンスを少しやってたせいか、ステップを踏みたくなったりもするのですが、
ペペを聴いているお客様は皆じっと聴き入っているのです。そういう類のライブなんで
しょうね。なのでもちろん私だっておしとやかに座ってました。えぇ踊りません。(笑)
でもね、「おしゃれなスーツを着た小人にエスコートしてもらって踊れたらステキだな」
なんて赤いネオンに酔いつつ、デビットリンチ的妄想に落ちていきそうになりました。

それにしても、いつのライブでも菊地さんのサックスは艶があるだけでなく俺様な感じ
(確固たる自信が見える)がステキです。ずっと聴いていたいと思ってしまった…。
アンコールの2曲目に歌った「You Don't Know What Love Is」がまた良くて。
そして歌っている菊地さんと目があったような気がして軽く目眩。
きれいなカッコしていってよかった。普段着だったら死んでしまいたいくらいに落ち込
んだに違いないです。
(昨晩の私は、場所がクラブハイツということで、『女が階段を上がる時』の高峰秀子
が『花様年華』を観たあとお店に出たら…という感じをおしゃれテーマにしてみました)
↑あくまでイメージよ、イメージ 笑。

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「見て聴いて読んで」カテゴリの記事

コメント

またコメントしたくなってしまった。
南博さん、大学のジャズ研の先輩なんですよね。
最近はお洒落でクールに決めてますが、
滅茶苦茶陽気で宴会芸の天才でした。

学生時代は一緒に演奏させていただいたこともあり、
ご活躍を応援しています。

なおさん、古い邦画も詳しいのですね。
高峰秀子もリンチもいいですよね。
寺山修司の映画なんか見ませんか?

投稿: テツ | 2007年4月 3日 (火) 06時52分

なんともまあ悩ましい限り。
ボクもリンチ映画の世界でのペペ、聴きたかった&観たかったなぁ。
南さんはエレピだったそうで(!?上のテツさんのコメント「宴会芸の天才」にも、「え~っ!?」)
男子はいいですけど、女子はこんな場所何を着て行っていいやら迷いますよねぇ。
でもお洒落も存分に楽しんでらしたようで。
長沼マネージャーによるとクラブハイツではもうやらない(やれない?)とのことらしいので、貴重な機会でしたね。

投稿: atomico1894 | 2007年4月 3日 (火) 07時40分

私も目が合った気が。
その気にさせる術を持っているのか。

チャイナドレス素敵だったよ♪

投稿: きこ | 2007年4月 3日 (火) 22時19分

>菊地さんと目があったような気がして軽く目眩
歓楽街の育ちで前職が「ヒモ」(職ぢゃないんでしたっけか)だから、やっぱそのへんは大竹まことさんとか中条静夫さん並(ビミョーな例えで恐縮ですが、確か2人とも売れるまでは前職ヒモだったような)とかそれ以上でわ? 同行のa.k.a.「一人文化デリック」によると、「ステージに何時間いても実は平気。日常生活の方が緊張する」んだそうです。すげーと思いやした。

投稿: 六十九B | 2007年4月 3日 (火) 23時22分

■テツさん
わぁ、テツさんてば掘れば掘るほどタダモノではない感が伝わってきますわ。
南さんのクールなたたづまいから宴会芸とは。かなり見てみたいです(笑)。

日本の古い(昭和の)映画が好きなのは、話し言葉がきれいな事と着ている服が
私の好みだからなのです。カラダの仕草、動かし方なども好きですねー。
京マチ子の煙草の吸い方とか、マッチの刷り方とか惚れます。
デビットリンチはあの色使いと音が好きです。もちろん熱病のようなストーリーも
好きなのですが。

あっ。寺山修司さんの作品はお恥ずかしながら実は1作も見たことがありません。
どう入っていったらいいのかわからなくって。お勧めとかありますか?


投稿: ok | 2007年4月 4日 (水) 00時37分

■atomico1894さん
いやほんとリンチ的でした。ネオンの色遣いとかベルベットな質感とか。
だいたい菊地さん、スーツにテンガロンハットですから。まさに!って感じで。
(ご本人が狙っていたのかどうかは存じませんが)
そうそう、南さんエレピだったんです。菊地さんがMCで言うには
「このステージの上の美しい木製ピアノに指1本触れようものなら、指は無い」
と言われたとか言われなかったとか。笑

クラブハイツ、今日の菊地さんの日記によると定例化するらしいです。良かったですね。
いつかatomico1894さん御夫婦とご一緒できる日を楽しみにしてます。

あっそうそう。菊地さんの通う歌舞伎町のフィットネスジムが入っているビルに
私ってば一昨年入院していたんですよ。←これって自慢になるのか?(笑)

投稿: ok | 2007年4月 4日 (水) 00時47分

■きこさん
ふふ、目、合ったかしらね。っつうか合った気分にさせるところがうまいのかも。笑
指揮してる時の腕の動きとかもキザったらしいのに、見とれてしまうし。
すっかりやられとる。やばい狂剣病が…狂成病に(笑)

きこちゃんの髪型かわいかった。美しい顔立ちにマッチしていてステキでしたわ。
(褒め殺しあい ふふふ。)
私もまた髪の毛伸ばそうかなぁ。ショートボブじゃヘアアレンジができなくてさ…。


■69さん
ヒモだったけど、結婚されたし。
ちゃんと倍返しならぬ3倍返ししたってよー。ヒモのカガミだ。(いや反対か?)
中条静夫もヒモだったの??それは初耳。さすが歩くアサヒ芸能(ウソです)
「一人文化デリック」さんの言っていたお話はこれ?
http://tbsradio.cocolog-nifty.com/furuchin/2006/09/post_7cbf.html
やっぱり会場のお客さん見えてたのかしら。ドキドキ。

投稿: ok | 2007年4月 4日 (水) 00時53分

ライブに行って本当に良かったと心の底から思った夜でした。
私も目が合ったと思ってました。うふふ。
目と指と唇と唇からチラリと見える舌に見事に殺されました。

HPの速報にライブのこと書いてありましたね。
休憩中にちゃんと見ていたのですね、ああ。

投稿: junp | 2007年4月 4日 (水) 15時57分

■junpさん
初めての菊地ライブ、堪能してもらえたみたいで何よりです。
痩せてる男性が苦手なjunpちゃんでもグッときたなら、そりゃ本物の色男だ、菊地さん。
「できる」男性というのはみなそれぞれその人オリジナルの色気を持ってますなぁと
しみじみ思うのでした…。

投稿: ok | 2007年4月 4日 (水) 23時36分

初めてコメント

やっぱり来てたか、クラブハイツ.あなたの姿、見かけたんだよね.
自分はテーブル席で女子に囲まれていて、それこそクラブハイツな夜を
堪能してたけど(殺せよ、誰か)それでもあなたの姿はすぐに見つけられた.
恋だね、これは。それじゃなかったら悪夢だ.ハハハ(だから殺せって)

あの日は「京マチ子の夜」が聴けるとは思っていなかったから悦びに打ち震えて
しまった.むやみに心が辛くなる曲でもあるわけなんだけどね.
それでは.

投稿: a.k.a.青木 | 2007年4月 5日 (木) 00時01分

■a.k.a.青木さん
あ、あ、アオキさんってあのアオキさん??
どうしてこのブログを知っているんですかー!びっくりしたなぁもう。
見かけたなら声をかけてくれればよかったのに…。
(ははーん。女子に囲まれていてそれどころじゃなかったか 笑)
もうずうっと会ってませんね。最後に会ったのって思い出したらやっぱり菊地さんの
ライブだったかも、ほら、CAYのクィンテッドで。懐かしいです。


投稿: ok | 2007年4月 5日 (木) 13時13分

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