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2007年4月

『観光』 ラッタウット・ラープチャルーンサップ

観光 観光

著者:ラッタウット・ラープチャルーンサップ
販売元:早川書房
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あ、いや~、まいった。何という素晴らしい短編集なんでしょう。
まだ4月だけど、今年私が読んだ(&読んでいく)本のなかで、間違いなくベスト3に
入る傑作本だと確信してしまいました。
(実際、この本はすでに10カ国以上の国で翻訳されていて、著者は06年全米図書
協会による「35歳以下の注目作家」に選出されてるらしい)

作者の名前、ラッタウット・ラープチャルーンサップって言うんですけど…。
めちゃ長い&言いづらい名前・・絶対に覚えられない。でも何としてでも覚えなくちゃ、
と思わせるんだな。だって次回作も絶対読みたいじゃないですか。

この短編集は、どの物語の中の登場人物もみなままならなく理不尽な人生を送って
いるのだけど、そのどの物語もがリアルで瑞々しくてまぶしくて。
なんというか、辛い状況だけどお日様が当たっている感じがすごくして…。

不思議なことに、タイ人が英語で書いた小説を読んでいるというのに、まったく海外
の小説を読んでいると思えなかったのね。
タイなんてまるで異国だと思っていたし、この小説が放つ匂いや温度は東南アジア
のタイそのものなのにも関わらず、なぜか懐かしい気分になったり、友達の話を聞
いてるような気分になったのです。見ていないのになぜか既視感。

こんな傑作本が初作品集だなんて…。
著者はたったの20代でこんなの書いちゃってこれから先どうなっていくんでしょう。
やっぱり行く末を見守りたいので何としてでもこの名前覚えなくちゃ!
ラッタウット・ラー、えーーとなんだっけか?

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益子の美味しいレストラン

夕御飯はフォレストイン益子内にあるフレンチレストラン【リズ・ブラン】に行きました。
ここは宇都宮の名店「オーベルジュ」のオーナーシェフでもある音羽和紀さんが、
「益子の新鮮な野菜を生かした料理を提供したい」と5年前に開いたお店です。
『BRUTUS』とかの記事でここのお料理はかなり良いという話を読んで、ある程度の
期待はしていたのですが、いやぁ期待以上の美味しさでした。
アイナメのポアレには“蕪のソース”、鴨のローストには“牛蒡のソース”というように
付け合わせの野菜を使うだけでなく、ソースにもしっかりと野菜の味を生かしている
のが新鮮でした。こういう創造性の豊かなお料理は食べる側に美味しいという気持ち
だけではなく、なんとも言えない感動を与えてくれる物なんだなぁと実感。
そうそう、鴨のローストは、そのお肉がレアレアで厚さが3cmちょっとあって、私はそん
な厚く切った鴨肉は初めてだったのですが、これがめちゃウマ!(↓真ん中の写真)

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翌朝、日曜日の朝食も、母の実家から私達を迎えにきてくれた伯父夫婦と4人で
この【リズ・ブラン】で食べました。
パンもヨーグルトもジャム(柚子・栃乙女・林檎)もすべて自家製。
スープは10種類位の小口に切った野菜が入ったスープ。
卵料理はココットで、これがまた濃厚な卵の味でパンですくって食べるほどの美味。
伯父夫婦は、近くに住んでいるせいかかえってこのレストランに来るのは初めてで
この朝食をいたく気に入り、来週のランチの予約をしていく始末。

また益子に来ることがあったら、ここのホテルで宿泊費を安く抑え、このレストラン
で益子の郷コース(4600円)を食べようと、互いに誓う母と私なのでした。

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週末・益子に行ってきました

この土日、母の里帰りを兼ねて栃木県の益子へ母と二人で行ってきました。
母の実家は益子よりさらに奥のほうなのですが、せっかくなので陶芸の街・益子
で一泊してから母の実家へ行く計画となったのです。

一両編成のかわいい電車に乗って益子駅に着き、まずは街を散策することに。
【tete】とか【G+00(G plus two naughts)】とか【日下田藍染工房】なとへ。
小さな子供だった頃に来たっきり、ずっとご無沙汰だった益子は道路も新しく、
町並みもまるで様変わりしていて母娘ともにびっくりしてしまいました。
ランチはお蕎麦を食べようと前々から決めていたので、知人のお薦めの【明水】へ。
天ぷらともり蕎麦のセットと「そばがき」を注文。美味しかったっす♪
突き出しに出てきた蕎麦センベイ(塩味・砂糖味)も香ばしくて美味でした。


Starnet午後は母のリクエストで【STARNET】に行きました。
母娘ともに店内に入った途端に物欲がわきまくり店内
をぐるぐる何周も廻ってしまうくらい、服を見ても器を見
ても食材を見てもいちいち素晴らしいセレクション。
「これ買うわ~!」とお財布の紐が弛みっぱなし。

店内のカフェでお茶してから、坂の上にあるギャラリーへ。ここではL.A.在住の陶芸家
アダム・シルヴァーマンの個展をやってました。この人は、あの『X Laege』のプレジデ
ントだった人なんだとか。あの服のイメージとこの器達のイメージがあまりにもかけ離
れているのでちょっとにわかには信じがたい話。独特の色、質感、フォルムがなんとも
端正で美しい器でした。若くて細めの男性の一人客が多く訪れているのも印象的。

STARNETを離れ、そこから5分弱歩いたところにある【フォレスト益子】へ。
今日の宿泊先はこの公園内の高台にあって、とても静かな雰囲気のこじんまりとした
ホテルで部屋数はツインが10室のみ。で、宿泊費5千円(素泊まり)とお得なの~。

Pa0_0006建築家・内藤廣さんの設計。
緩やかなアールを描いていた建物は、全て1階建て
なので屋根が低く、板張りの外壁や床の質感も周囲
の景観と良く馴染んでいるせいか、とても居心地が
良いのです。普段着でくるろげるホテルですね。

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アダム・ブース「Eternal Spring」

Ef2_adamここ半年くらいほど前から気になっているアダム・ブースの
個展が【ギャラリーef】で今週末まで開催していると知り、
今日、会社の帰りに浅草まで行ってきました。

アダム・ブースはイギリス人の日本画家。
その鳥獣画に登場する白い象や鳥はどれもポップでユーモ
ラスで、しかもちょっぴり毒を持っているのです。
初めて見たのは何か雑誌の記事の、白い象が美味しそうな
桃を吐き出す絵で、そのなんとも言えない味わい深い画風に
一目ぼれしてしまったのです。きちんと日本画のスタイルを踏
襲しながらも、アニメっぽいというかモダンなの。


【ギャラリーef】は、お正月に浅草寺から駒形どぜうに向かう時にいつも通る途中にあっ
て、その存在は知ってはいたんだけど店の中に入ったのは今日が初めて。
あぁ、なんで今までここに来なかったんだろう…、と悔いるほど素敵なお店でした。
100年以上も前、江戸時代末建立の蔵を改装した建物で、このギャラリーの中にいる
だけで十分心が満たされていくような空間なのです。
夜はバーになっていたので絵を見た後、ビールを一杯だけ飲んで帰りました。

アダムブースの実物の絵を至近距離で見てみると、彼の絵のモチーフとしておなじみ
の桃は桃色というより金色に光り輝いていて神々しい印象を受けました。
“桃源郷”という言葉が頭にふわーんと浮かんできて、うっとり…。
やっぱり実物を見ないとわからないことってたくさんあるね。見に行って良かったわ。

★個展の様子はここに詳しく紹介されています→ ex-chamber museum


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ゴダールなCM

Rouge←最近、むちゃむちゃ好きなCMがこれ。

シャネルの新しい口紅のCMなんだけど、もろゴダー
ルの『軽蔑』なのです。えーー??っ驚いちゃった。
(調べたところによるとちゃんとゴダールのお許しを
得てるそうです。まぁ当たり前ですね)

音楽も多分、『軽蔑』の音楽と同じような気がするのよ。
確認してないから、記憶が間違ってなければの話だけ
ど…。

映画ではブリジット・バルドーがミシェル・ピッコリに
「私の身体は好き?どこが一番好き?」
というところを、このCMでは
「私の唇は好き?」
と尋ねながら、「ルージュ アリュール」を塗るわけ。
この塗り方がまたいいのよ。ポッテリしたクチビルに真っ赤なのをベターって塗るの。
女の私が見ても、可愛くって色っぽくってうっとり。

あぁ、小悪魔なフランス女に生まれたかったなぁ~~。

★ここでCM見れます。
http://www.youtube.com/watch?v=j8Qa2_bHDus&mode=related&search=

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キャラオケ-桶川-千駄木イタリアン

土曜は夕方からキャラオケ。
メンツはほぼCKBマニアな方々なので、当然CKBメドレーのような状態。
こういうコアなメンツのキャラオケじゃないとまず聴けない、なつねのねちゃん
が歌った『ニュートーキョー』とか、K田さんの『史上最悪の夜』など、CKBの
曲ではなくてもほぼCKB関連(横山剣作詞作曲)だったりして楽しかったす。
69さんが秘密博士を歌ったのにはびっくりした。歌ったことにびっくりじゃなく
て“秘密博士とエンペラーズ”のカラオケがあることにびっくり…。

パセラ(カラオケ屋)を出て、そのまま向かいの【清瀧】で飲み。
死ぬほど飲んだとは思っていなかったんですが、かなり飲んでいたらしく、
新宿駅で解散してから、ほぼ記憶なし。
どこでどんな電車に乗ったかまったく覚えてないのですが、電車でうたた寝、
目がさめたら【桶川駅】でした。
なんで桶川??(泣) なんで私、高崎線なんかに乗ってるのよ~!(泣)
というわけで、駅前でなかなか来ないタクシーをじっと待ち、タクって帰宅。

当然、今朝は朝からむちゃ気分ワル~~。
胃もたれ、ムカムカでベッドから起きあがれないほどでした。(あ痛ぁーー)
でも起きなくちゃ、なぜなら今日はお友達のお誕生会なわけで…。
「あーーやばい、この最悪な体調どうするよ」と思いつつ、とりあえず二度寝。

11時まで寝たらなんとか回復したので、出がけに駅前の薬局で液キャベ購入。
薬局の店先で液キャベ立ち飲みしてる女っつうのは、絵ズラ的にどうよ、自分。
(あぁ。情けないッス)

千駄木に着いて、予約していた【イル・サーレ】へ。
次から次へとお客さんがひっきりなしにドアをあける下町の人気店。
気さくでわいわいした雰囲気で料理のポーションも一皿一皿がっつりです。
前菜のカルパッチョから切り身が厚め、お魚はもちろんソースも野菜も美味。
手打ちパスタのカルボナーラのチーズの濃厚さがまた激ウマ。
メインの豚肉&牛ほほ肉もガッツリ。量多い。男子が喜ぶお肉の量。
デザートはお誕生日ということで、いろいろ盛り合わせ。
あぁ、食べたよぉー。食べましたよ。びっくりするほどしっかり美味しく食べました。
さすがにこんな体調だったので、メインのお肉は一切れ残してしまったけれども、
それを除けばほぼ完食しましたわ。

朝起きた時は何も食べれない状態だったのに、数時間後にはこの食欲……。
私ってばつくづく健康なのね。丈夫に育ててくれた親に心から感謝。

というわけで、今後は飲み過ぎには気をつけます!

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「ねにもつタイプ」

私は、外国の知らない小説家の本については、それを翻訳した人の名前をその本
を読むかどうかの判断基準にする場合が多いんです。例えば、「柴田元幸さんなら
まず間違いなく面白い」とかそういう具合で…。
で、岸本佐知子さんの訳す小説も、いつも内容がちょっとキテレツだったりしていて
【当たり】の場合が多いのね。(N.ベイカーの「中二階」とか「もしもし」とか好き♪)
まぁ、これはきっとその翻訳家と私の趣味が合うって話なんですけれど。


Photo_74「ねにもつタイプ」 岸本佐知子

というわけで、
「多分、岸本さんの書くエッセイだったら、共感できそうな
部分が多いかも」と思って買ったこの本。
もう、最初のページから驚くほど「あー、あるある!」って
頷く箇所が多いんですよ。
電車の中で読んでる時も顔がニヤニヤしちゃってたので
周囲の人にヘンな目で見られたかもしれないなぁ。


奇妙、だけど上品だし知性があってなおかつ可愛いらしいのよね、岸本さん。
とにかくしょっちゅう妄想が妄想を呼んでるアタマの中なわけなのですが……。
そういうのってすっごくわかるんですよねぇ。
私もよく、「妄想するの好きだよね」って他人から指摘されるせいでしょうかね。
あっ、ついこの前にも会社でyahoo!のモテタイプ診断でも「花畑不思議ちゃん」
タイプというのになってしまって、妄想癖あり、とかいう結果が出ちゃったし。
まぁ、お金をかけなくても毎日、身の回りを見渡しているだけで、いろいろ考え
ながら楽しんでいけるんだから、いい性格じゃん、と脳天気な自己診断。


さて、「ねにもつタイプ」を読み終わった今日、タイミングいいことに図書館から
メールで、予約をしてた岸本さん翻訳の「空中スキップ」が届いたというお知らせ♪
この本も妄想具合がポイントらしいです(笑)。 どんな内容なのか楽しみだなぁ~。

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夜の楽団とエイプリルフール

光ある場では決して演奏しない夜の楽団、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
そのライブが、新宿歌舞伎町のグランドキャパレー「クラブハイツ」でありました。

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床の赤い絨毯、天井には巨大な
シャンデリアが煌く円形ホールの
妖しくも由緒ある老舗キャバレー。

ステージのネオンサインの赤く鈍
い淫靡な光に、
「まるでデビット・リンチだ」なんて
思わず言葉がもれてしまう私。


ふふふ。だいたい4月1日のエイプリールフールにこんな場所でペペを聴くだなんて、
それだけで出来すぎで笑ってしまいます。

整理番号が奇跡的に若い番号だったので、思わず最前列の左端をキープ。
(エレベーターで8Fにあがるまではテーブル席でゆっくり見るつもりだったのに…)
この席が思った以上にとても良い位置で、南さんの鍵盤を弾く手元や、バンドネオン
北村さんのうっとりするような手の表情を見ることができました。
バンドネオンの蛇腹が開いたり閉じたりする度に、マイクではひろえないであろう微
かな乾いた音が漏れ聞こえるのだけど、その音が色気あってドキドキしてしまった。

2曲めで大好きな「夜の全裸」が演奏されたら、もうただただ酔いっぱなしなわけで。
世の中にこんな胸がかき乱れるほど美しくて官能的で狂暴な音楽があること、それを
目の前で聴いていること。すべてが熱病にうなされて見る夢のようでした。
私はラテンダンスを少しやってたせいか、ステップを踏みたくなったりもするのですが、
ペペを聴いているお客様は皆じっと聴き入っているのです。そういう類のライブなんで
しょうね。なのでもちろん私だっておしとやかに座ってました。えぇ踊りません。(笑)
でもね、「おしゃれなスーツを着た小人にエスコートしてもらって踊れたらステキだな」
なんて赤いネオンに酔いつつ、デビットリンチ的妄想に落ちていきそうになりました。

それにしても、いつのライブでも菊地さんのサックスは艶があるだけでなく俺様な感じ
(確固たる自信が見える)がステキです。ずっと聴いていたいと思ってしまった…。
アンコールの2曲目に歌った「You Don't Know What Love Is」がまた良くて。
そして歌っている菊地さんと目があったような気がして軽く目眩。
きれいなカッコしていってよかった。普段着だったら死んでしまいたいくらいに落ち込
んだに違いないです。
(昨晩の私は、場所がクラブハイツということで、『女が階段を上がる時』の高峰秀子
が『花様年華』を観たあとお店に出たら…という感じをおしゃれテーマにしてみました)
↑あくまでイメージよ、イメージ 笑。

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